分別のつかない僕っ娘「要するに、善悪とは主観的なものなんだよ」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/02/03(日) 21:14:39.06 ID:akmR/FL90
「悪党は美しくあるべきだと思うのよ」
そう切り出した、美しき悪党。性別は女だ。
胸元は大きく開き、深い谷間が見て取れる。
以前、女は視線に敏感であると耳にした覚えがあったので慌てて視線を下げるも、そこには蠱惑的な脚線美があり、逃れることは出来ない。
「出来うる限り、美しく、悪事を働くことで釣り合いが取れると、そうは思わない?」
「思わない。やり辛くて仕方ない」
「だからこそ、私は美しくあろうと思ってる」
要するに、ただの嫌がらせだ。
本当にタチが悪い。とはいえ、それも当然。
当たり前だ。悪とは、正義の敵なのだから。
「滅ぼすことに躊躇いを覚えさせたいのよ」
「後味を悪くしたいだけだろ」
「ええ、そうよ。それが目的。だから、私は」
そこで言葉を切った悪党は口付けをしてきた。
「……正義の味方に、恋愛感情を抱いたの」
そんな歪んだ感情を、恋愛感情とは言わない。
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