62:名無しNIPPER[saga]
2019/01/29(火) 00:15:13.51 ID:yaPXPFdJo
女「そういえば、ふと思い出したんですけど」
男「ん」
女「さっき、病院の売店の話したじゃないですか」
男「ああ、クロスワードパズル」
女「そうそう。わたしが売店って言われたときに詩集を思い出すの、お母さんのせいかもしれないです」
男「どういう意味?」
女「小学生の頃、わたしも入院したことがあるんです。そのとき、暇だろうからって売店で詩集を買ってきてくれたんです」
男「詩集。へえ。洒落たお母さんだな」
女「どうだろ。わたし、小説とか苦手でしたし……」
男「ふうん」
女「谷川俊太郎の詩集。わたし、好きだったんです」
男「二十億光年の孤独?」
女「そうそう。『万有引力とは──』」
男「『ひき合う孤独の力である』って?」
女「よくとっさに出てきますね」
男「あー、まあね」
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