阿良々木暦「吸血鬼の尻穴って、何の為にあるんだ?」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/10(木) 21:59:28.88 ID:LRcZnrqO0
「うわぁ〜! すっげー!」

僕は童心に返り、心渡の柄の先を突っついた。

「これ、あまり乱暴にするでない」
「あ、悪い……痛かったか?」
「痛みよりも、むず痒いのう」
「感覚は人間と同じなのか?」
「恐らく。何せ、600年前のことじゃからな」

よく覚えておらんわいと、忍は嗤った。
600年ぶりに使用した尻穴から柄が出ている。
それはなんとも、シュールな光景ではあるが。
僕にはとても、神聖な神技のように思えた。
だって、すごく綺麗だ。付着物は一切ない。
排泄をしない吸血鬼ならではの芸当。見事だ。
底冷えする地鋼の怪しい煌めきに胸が高鳴る。

「もう少し触ってもいいか?」
「優しく触れるのじゃぞ」
「こんな感じか?」
「んっ……これまた、懐かしい感覚じゃな」

尻穴から伝わる感覚を、忍は懐かしんでいる。
なにせ、600年間も未使用だ。当然だろう。
しかし、人間だった頃の、思い出の尻穴だ。
せめて、幸せな思い出を思い出して貰いたい。
そんな一心で、一心不乱に心渡の柄を弄んだ。

「んっ……あっ……ふぁっ」
「痛くないか?」
「い、痛みはない……むしろ」
「その続きは、言わなくていい」

言葉は不要。僕たちは心を通わせ、渡らせた。


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