54: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 19:58:00.89 ID:p8Id/7Jt0
フレデリカ「そうそう、それで杏ちゃんにお願いなんだけどー」
杏「もう聞くだけ聞くよ、なに?」
フレデリカ「課題を手伝って!」
55: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 19:58:50.34 ID:p8Id/7Jt0
フレデリカ「最近忙しかったんだよねー、ライブがあったから」
杏「それは仕方ないけど……そっち系だったら杏より他の人に頼んだほうがいいんじゃない? きらりとか心さんとか」
フレデリカ「鈴帆ちゃんとか?」
56: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 19:59:38.12 ID:p8Id/7Jt0
フレデリカ「パターンとは型紙とも言って、紙にお洋服の各パーツごとの輪郭になる線を実物大に書いたものだね。お洋服の設計図みたいなもので、とってもだいじなんだよ〜。これを生地にあててを裁断したりするんだ。動詞が『引く』なのは、パターンを作るときの実際の動作が、主に『線を引く』になるからだね」
杏「誰に説明してんの?」
57: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:00:50.01 ID:p8Id/7Jt0
フレデリカ「杏ちゃんの前にはぁとさんにも聞いてみたんだけど、はぁとさんは市販の型紙を買ってアレンジとかしてるみたいで、『自分でイチから引くなんてむぅーりぃ〜』だって」
杏「ホントにその口調だった?」
フレデリカ「きらりちゃんはー、『お手伝いしたいけど、これからお仕事で時間ないにぃ……』って言って」
58: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:01:34.51 ID:p8Id/7Jt0
フレデリカ「シキちゃんにはお願いしてないねー」
杏「なんで?」
フレデリカ「……あのねー、アタシいつもシキちゃんに頼ってばかりだから」
59: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:02:28.25 ID:p8Id/7Jt0
杏「でもパターンかぁ、でっかい机ないとやりづらいんだよね、アレ」
フレデリカ「安心しるぶぷれ。そう思って、会議室借りておいたよ」
杏「順番おかしくない? わざわざ場所取っておいて杏に断られたらどうすんのさ」
60: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:03:27.15 ID:p8Id/7Jt0
*
――会議室
61: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:04:09.02 ID:p8Id/7Jt0
杏(この手の感覚派は、ろくに構造も考えないで筆を走らせるけど、なぜかきっちり成立していることが多い。だからきっと『正解』はあるはずなんだよね。ここはたぶん……縫ってはいない、折り返して裏側を見せてるのかな? それで下の生地の切り替え線を隠して……。ウエストの切り替えは前より背中側のほうが位置が高い。後ろ方向にボリュームをもたせようとしてるのか。ドレープが多い、円形でも足りない。円周半分の円形パターンをふたつ作って接ぐとちょうどいいか……)
杏「――うん、たぶんわかった」
フレデリカ「すごい! フレちゃんぜんぜんわかんない!」
62: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:05:03.05 ID:p8Id/7Jt0
杏「……うん、採寸はおっけーね。パターン用紙とシャーペン出して、あと定規」
フレデリカ「はい!」
杏「…………」シャッシャッ
63: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:05:59.64 ID:p8Id/7Jt0
杏「これ、もう切っちゃって」ピラッ
フレデリカ「手早ーい」
杏「生地も持ってきてんでしょ、できたとこから裁断しときなよ」
64: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2019/01/03(木) 20:07:01.02 ID:p8Id/7Jt0
フレデリカ「…………」チョキチョキ
杏「…………」シャッシャッ
フレデリカ「…………」チョキチョキ
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