【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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21: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/19(水) 00:37:24.79 ID:ER7oh7KA0


「きゃあああっ!?」

「がっ……!?」




鳴り響いた轟音と共に膝を折ったのは。

北上と大井ではなく、大和と武蔵の方だった。


「雷撃……馬鹿なっ?」


衝撃と共に足元から吹き上がった巨大な水柱。

それには、色鮮やかな朱色が付いていた。

武蔵の左脚と左の主砲、大和の右半身ほとんどが朱色に染まる。

と同時に、武蔵と大和の主機の回転が勢いを失い、動かそうとした砲塔がきしむような音を立てた。


「ぐっ……!?」


模擬弾自体、当たれば当然それなりの威力はあるが、その程度では艦娘の艤装を傷つけるには勿論至らない。

この動作不良は、模擬戦演習用の砲弾や魚雷に内包された、朱色の染料によるものだ。

ただのペイント弾では、血の気の多い年少の艦娘たちや興奮した艦娘が、受けたはずの損傷を無視して砲や主機を普段通りに動かし、演習を続行しようとすることも多い。

そのため、この染料には艦娘の艤装の作動を阻害する特殊な成分が含まれていた。これにより、中破や大破の判定をより精密に行うことが可能となっている。

一説によれば、艦娘たちが反乱を起こそうとした時のために開発されたとも言われるが。


「くそっ、どういうことだ!?」


作動不良の度合いから見て、武蔵は中破、大和はほぼ大破。


だが、大和と武蔵の頭を占めていたのは、自らの損傷具合よりも、不可解な出来事に対する疑問だった。


いったい今……自分たちはどこから撃たれた?

いや、それ以前に奴らはいつ、魚雷を撃った?


奴らの姿は水観がずっと捉えていた。

奴らは一発の魚雷も発射していない。


奴らはいったい、何をした?


自分たちは……何をされたのだ?





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