【艦これ】阿武隈「北上さんなんて、大っ嫌いなんだから!」
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121: ◆axPwtNeSoU[saga]
2018/12/20(木) 15:02:10.79 ID:dKCyvHSA0

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大井が去り、五十鈴も部屋を出て行った後。

阿武隈は部屋の中で膝を抱えて座り込んでいた。

窓の外から、かすかに庇に当たる雨の音が届いてくる。




大井の話から、北上の不可解な態度の理由について、納得はできないまでも理解はできた。

だが、それをどう受け止めればいいのか、頭の中がぐちゃぐちゃで考えがまとまらない。



――あたしは……どうすればいいんだろう。


――どうするべきなんだろう。


――何が出来るんだろう。



……答えは簡単だ。 どうしようもない。 すべきことも、できることも、何もない。


北上が抱えたものは、他人が気安く触れようとするには、あまりに大き過ぎる。重すぎる。


『前世』から抱え続けた心の傷。その深さを、その重みを、その痛みを、本人以外に理解出来ようはずがない。


恐らくは北上自身、ただの代償行為と自覚した上で――それでもなお、阿武隈を育て上げる事で何か答が出せるのでは、何かに決着を付ける事が出来るのではと、一縷の望みに縋ったのだろう。


それが正しいかどうかは問題ではない。


正誤で言うなら――最初から間違っているのだから。



(だけど…………)





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