【シャニマスSS】甜花「シンデレラと」夏葉「サンドリヨン」
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31: ◆/rHuADhITI[saga]
2018/12/05(水) 00:06:14.93 ID:eg1fP+qa0

誰かの目が怖かった。

失敗する事が恐ろしかった。

だから自分は、何にも真剣になる事が出来ない。

挑戦する前から、諦めの気持ちが混じる。

そうやって熱くなれない自分は、つまるところ冷たいのだ。

そんな冷たいものに、寄り添おうとする人間はいない。

家族でも、ないのならば決して。

夏葉『なんて素晴らしいのかしら! こんなこと、生まれてから一度も無かった!』

対して、夏葉さんは熱量の塊だった。

全力で練習をしている。

声を張り上げて、力強く体を動かしている。

誰が見てるとも知れないこの場所で。

誰に評価されるとも分からない、この場所で。

きっと、そういった事を気にせずに。

ただ真っ直ぐに。

夏葉『歌って踊れば、誰かが拍手をしてくれる! 微笑めば、誰かが笑みを返してくれる! 何て心地が良いの!』

演技の良し悪しは分からない。

分かるほど、自分は詳しくない。

夏葉『それなのに! 12時が来れば、終わってしまうわ! 魔法が解けてしまう……!』

それでも魅入ってしまう物が、そこにあった。

夏葉『でも明日になればいいの……! 明日になれば! 明日になれば、また……!』

それはきっと灼熱の太陽のようで。

今までの自分にとって、縁の無かった世界のものだ。



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