【シャニマスSS】甜花「シンデレラと」夏葉「サンドリヨン」
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◆/rHuADhITI
[saga]
2018/12/17(月) 04:40:26.46 ID:VbCE5XXv0
視線をぶつけ合うこと数秒ほど、プロデューサーが先に目を逸らした。
P「やっぱり甜花は……意外と肝が据わってるんだよな」
甜花「そ、それじゃあ……」
P「それとこれは話が別だ。リスクとリターンが釣り合ってない以上は、許可できない」
甜花「そう……だよね……」
P「……だから、リターンを示してくれ」
甜花「え……?」
P「単純な話だよ。甜花か撃つ事で得られるものを、俺に教えて欲しい」
P「甜花の言葉で、俺を説得して欲しいんだ」
P「そうしたら……俺は、喜んでこの道を譲るさ」
プロデューサーさんがニコリと笑う。
その表情は、坂の上で子供が登り切るのを待つ親の様な、そんな柔らかさを持っていた。
不意に、涙が溢れてくる。
自分はきっと誰よりも、周囲の人にだけは恵まれていたのだろう。
こんな自分だけど。
周り人達が暖かかったからこそ、自分は今ここで、腐らずにいられるのだ。
甜花(ちゃんと……言葉に、しなきゃ……)
甜花(それで……これからは甜花の……自分だけの、力で……)
自分は口下手だ。
それでも、言葉が必要な時はある。
言葉はいつだって、誰かを変えてくれるものだから。
自分を変えてくれた言葉で、目の前の壁を越えてみせる。
その為に必要な言葉は、自分の心に火を灯してくれた、あの言葉だ。
自分の中に一杯あった言葉達に、意味を見出させてくれた、あの言葉だ。
今あの言葉に、想いをありったけ乗せて。
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