【シャニマスSS】甜花「シンデレラと」夏葉「サンドリヨン」
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166: ◆/rHuADhITI[saga]
2018/12/17(月) 04:40:26.46 ID:VbCE5XXv0

視線をぶつけ合うこと数秒ほど、プロデューサーが先に目を逸らした。

P「やっぱり甜花は……意外と肝が据わってるんだよな」

甜花「そ、それじゃあ……」

P「それとこれは話が別だ。リスクとリターンが釣り合ってない以上は、許可できない」

甜花「そう……だよね……」

P「……だから、リターンを示してくれ」

甜花「え……?」

P「単純な話だよ。甜花か撃つ事で得られるものを、俺に教えて欲しい」

P「甜花の言葉で、俺を説得して欲しいんだ」

P「そうしたら……俺は、喜んでこの道を譲るさ」

プロデューサーさんがニコリと笑う。

その表情は、坂の上で子供が登り切るのを待つ親の様な、そんな柔らかさを持っていた。

不意に、涙が溢れてくる。

自分はきっと誰よりも、周囲の人にだけは恵まれていたのだろう。

こんな自分だけど。

周り人達が暖かかったからこそ、自分は今ここで、腐らずにいられるのだ。

甜花(ちゃんと……言葉に、しなきゃ……)

甜花(それで……これからは甜花の……自分だけの、力で……)

自分は口下手だ。

それでも、言葉が必要な時はある。

言葉はいつだって、誰かを変えてくれるものだから。

自分を変えてくれた言葉で、目の前の壁を越えてみせる。

その為に必要な言葉は、自分の心に火を灯してくれた、あの言葉だ。

自分の中に一杯あった言葉達に、意味を見出させてくれた、あの言葉だ。

今あの言葉に、想いをありったけ乗せて。


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