52: ◆GO.FUkF2N6[saga]
2018/12/18(火) 17:57:23.33 ID:PL/4tLVM0
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ミンミンミン。
スーパーから出た途端にセミの音楽隊があたしを出迎えた。
ありがとーありがとー。拍手してあげたいのは山々だけど、荷物で手が塞がってるんだ、ごめんねー。
いやー、それにしても……。
「……あっつい」
もうすぐ9月も半ばになるっていうのに、むわっとした熱気が体をいじめてくる。
こんな暑いときぐらい日陰で横になってごろごろ過ごそうよ。
蚊だって暑すぎると活動しなくなるっていうしさー。人間だって休んでいいはずだ。
週休8日を希望しまーす!
あの働いたら負けTシャツ、なんか売れ行きすごいらしいね。
あたしももらおっかなー、合うサイズがあるのか知らないけど。
少なくとも仁奈ちゃんにならぴったりのサイズもあるだろう。
キグルミもかわいいけど、たまにはラフな格好もいいんじゃないかな。暑いだろうしさ。
あれやこれやと考えている間に一ノ瀬さん宅に到着っ。
ドアを開けると、パタパタと足音が近づいてきた。
「おかえりなせー。志希おねーさん!」
「にゃはは、ただいまー仁奈ちゃん。番組はもうはじまってる?」
「いまちょうどはじまったところでごぜーますよ」
買った食品を冷蔵庫に入れながら、テレビを見る。
よかった、ぎりぎり間に合ったみたいだ。
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