27: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2018/11/26(月) 22:04:20.66 ID:4QLiHviq0
俺は……何かとても大切なものを亡くしたことだけが分かっていて、
思い出せないのも悔しくて、涙が止まらなかった。
ずっと忘れないようにしていたはずだったのに。
俺が急に泣き出したもんだから、
3人も本当は泣きたかったのかもしれないが、
涙を引っ込めてただ、俺の心配をするだけだった。
本当は会議室の机に頭を何度も打ち付けたいほど、
悔しくて悲しくて、思い出せないのが嫌だったけど、
その3人の前でこれ以上こんなことをするのは避けたかった。
何て声をかけられたか聞いてなくて分からない。
「ごめん、大丈夫……大丈夫だから」
と俺は止まらない涙を一人拭いながら、
この会議を無理矢理に終えた。
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