バットマン「グランド……オーダー?」レオナルド「その3だね」
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79: ◆GmHi5G5d.E[saga]
2018/11/23(金) 03:03:20.39 ID:TJuPBE+k0



 ゾンビじみて立ち上がったマシュ達を前に、スケアビーストはたじろぐ。恐怖ガスの濃縮液を注射したというのに、この不屈はどういう事だ。恐怖が……恐怖が、真理だったハズ。彼は咄嗟に、最も体格差のあるマシュを潰しにかかる。


 対するマシュは深呼吸する。その脳は鋭敏化され、瞳には恐怖の色がありありと映る。しかし、その恐怖は彼女の動きを鈍らせはしなかった。むしろ逆だ。スケアビーストは気付けない。彼がもたらした恐怖が、マシュの『想像の世界』を完璧にしてしまった事に。


(対応策を、瞬時に)


 マシュは全ての角度から打ち込まれる打撃に備え、身体をフラットに保っている。恐怖を脳に閉じ込め、身体を楔から解き放つ。それは一瞬の中で行われ、また一瞬の中で何度も繰り返された。


 スケアビーストが腕を振り下ろした。その先にマシュは居ない。スケアビーストは目を見開く……胸に、拳が突き込まれている。盾の少女は、一瞬にして、最適な角度での反撃を繰り出していた。


「グゥッ……!」


 怪物は吐血し、石畳を削りながら吹き飛ぶ。スケアビーストとしての維持時間が限界に近付いている。だが、まだだ。スケアクロウは吼え、地面に腕を叩きつけ、転がって起き上がる。まだだ。真理は譲らない。命に換えても。命? いかほどの価値を持つ? 真理に比べれば!!


 起き上がる科学者のその目の前、既にモードレッドが迫っていた。スケアクロウは咄嗟にクロスガードの姿勢を取るが、衝撃が入ったのは脛だった。


「ぐぅっ……!」


 ローキック。モードレッドの。彼女はそのまま、舞うようにスケアクロウの後方へ回り込む。恐怖の化身は歯を食い縛り、無理やり振り向こうとし……そして、目を見開き、止まった。


 霧の引いて行くロンドンの向こう、夕陽が今にも沈もうと、真っ赤な光を投げていた。それはテムズ川の水面に反射し、輝いている。鳥が空を飛び、家路についている。


「ああ」


 醜かった、ハズなのだが。その言葉を発する前に、スケアクロウの首は剣にはね飛ばされた。





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