バットマン「グランド……オーダー?」レオナルド「その3だね」
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176: ◆GmHi5G5d.E[saga]
2018/11/28(水) 00:52:48.14 ID:UHLu638i0



 その瞬間、全員の意識がその声の方向へと向いた。ベインは青い箱じみたモノから飛び出した影を見た。それは天井を蹴り、ベインへ奇襲を掛けようとしていた。

(遅い)

 だが予測範囲内。大きな手で拳を逸らし、カウンターを叩き込もうと……したところで、ベインはもう一つの影に気付いた。それは彼を回り込むように飛び、背後の壁に当たって跳ね返り、ベインの首筋目掛け……


「チィッ」


 裏拳で弾いたそれは、盾だ。クルクルと回転する盾の向こう、マシュが壁を蹴り、盾を掴んで叩き付けた。ベインはそれを受け止め、数センチ後退る。


(こいつ、強くなっている)


 動きが違う。そしてその瞳。輝く瞳孔には迷いがない。一直線にこちらへ向かって来る。


(戦士か。いや、希望を見つけたか)


 ベインはニヤリと笑い、片手でマシュの全力の前進を盾越しに押しとどめ、拳を振り上げる。叩き潰すつもりなのだ。だが、その拳が振り下ろされる寸前……何かが飛来し、ベインはそれを弾かねばならなくなった。弾かれた『何か』が宙を舞う。

 コウモリの形をした手裏剣。それは、バットラング。その向こう、コウモリの騎士が厳しい表情でこちらを睨んでいる。一瞬の隙を突き、マシュは盾を離して小さく跳躍。ベインの顔の前で回転している。


(ふむ、これは)


 破滅が己の敗北を悟るのに時間は要らなかった。バットマンは右手の甲の刻印を輝かせ、叫んだ。


「令呪を以て命ずる! 全ての魔力をマシュの膂力へ変換しろ!!」


 マシュの渾身の回し蹴りが、ベインの首を捉えた。






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