真壁瑞希「恋するアセロラ・サイダー」【ミリマスSS】
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◆kBqQfBrAQE
[saga]
2018/11/12(月) 23:08:36.20 ID:3wSsqTkg0
このCMに登場する女性は意中の男性に今日こそ告白しようと心に決めている。だから、彼女は彼との会話にうわの空で、緊張しながら告白のタイミングを図っているのだろう。
「こんなに寒いと、風邪引かないように気を付けないといけないな」
以下略
AAS
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◆kBqQfBrAQE
[saga]
2018/11/12(月) 23:10:40.88 ID:3wSsqTkg0
そして、男性の方へ目を向けたとき、カメラの向こう側に立つプロデューサーの姿が私の目に映った。一瞬だったが、それは永遠の出来事に感じられた。
私は身体と、そして心のすべてが氷漬けされたように、まったく動けなくなった。彼の姿がネガフィルムのようにくっきりと網膜に焼き付いたように見え、それ以外は闇で覆われるように真っ暗になる。それまで感じていた、両手に持つ紅茶の温もりも、並木道を抜ける風の冷たさもすべて失せてしまった。
以下略
AAS
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:13:22.58 ID:3wSsqTkg0
・・・・・・・・・・
以下略
AAS
37
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:15:08.49 ID:3wSsqTkg0
プロデューサーに付いて行く形で、暗い並木道をしばらく歩いていると、CMの撮影スタッフから先ほどの演技が好評だったと彼が言った。
「特に間がよかった、ってすごく評判だったよ。相手役の言葉を遮るタイミングとか、あと何より、告白するときの溜めが完璧だったって。いやあ、べた褒めだったよ」
以下略
AAS
38
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:16:38.66 ID:3wSsqTkg0
「そうそう、飲料会社の広報とさっき話したけど、別の商品のCMにも瑞希を使いたいって言ってたぞ? それで......瑞希?」
「プロデューサー、どうしましたか? ......あれ?」
以下略
AAS
39
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◆kBqQfBrAQE
[saga]
2018/11/12(月) 23:18:03.56 ID:3wSsqTkg0
感情が溢れだすと、私はせき止めることができなかった。声を上げて泣きたくなる気持ちを必死に抑えようと歯を食いしばると、私の唇は小刻みに震えた。
「いつもあなたは私のことを受け入れてくれるのに、私はどう返したらいいのか分からない......!」
以下略
AAS
40
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:20:31.27 ID:3wSsqTkg0
彼はどんな顔をしているだろうか。溢れ出す涙は、目に映る光景をにじませてしまい、何もはっきりと見えない。
「だから、私は......あなたがっ......!」
以下略
AAS
41
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:21:48.71 ID:3wSsqTkg0
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AAS
42
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:22:37.59 ID:3wSsqTkg0
自分自身が驚くほど、あっけなく言葉が出た。
「好きですっ。......あなたが、好きです」
以下略
AAS
43
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◆kBqQfBrAQE
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2018/11/12(月) 23:24:10.27 ID:3wSsqTkg0
「私は......、私は、あなたがっ......!」
突如、目の前が真っ暗になり、心地よい温かさが私の体を覆った。彼が、私の体を抱き締めたのだ。
以下略
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