149:名無しNIPPER[sage]
2018/11/14(水) 18:11:49.70 ID:Y/T4qpNB0
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友英高校、登校時間。
勇者の教室。
勇者「二人が退学!?」
雨零「それも自主退学みたい。なんだか話題になってる」
勇者「なんで急に?」
雨零「分かんないわよ。あたしは誰にもイジメられてるなんて言って……」
雨零(あ、具源先輩には言ってた。でも違うわよね)
勇者「どうした?」
雨零「ううん、なんでもない」
勇者「何はともあれ、良かったな」
雨零「う、うん。でも……最後にしっかり話し合いたかった」
勇者「お前は本当に優しいな。俺なら二度と会いたくもないって思ってるぞ」
雨零「でも結局さ、あたしが原因だし」
勇者「カンニングか?」
雨零「そう。あたしが失敗しなかったら、こんなことにもならなかった」
勇者「当の楓だっけ?」
雨零「うん、楓ちゃん」
勇者「そいつが気にしてないって言ってるんだろ? じゃあ気にする必要なんかねーって」
雨零「そうかな……」
勇者「そうそう。ただイジメて優越感に浸りたかっただけだ」
雨零「その、あのさ」
勇者「ん、なんだ」
雨零「ありがと」
勇者「誰かを助けて、礼を言われたのは初めてだな」
雨零「え?」
勇者「いや、何でもない。忘れてくれ」
雨零(ほんと、変なやつ。でも……)
雨零「いやいや、ないない」
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