502: ◆S0pw.EDnyA[saga]
2019/01/27(日) 11:49:54.36 ID:sqxeY/bJO
ウルフルンは元からバッドエンド王国の一員と言うわけではなかった。
彼も昔から拗れていたわけではなかったし、人並みに幸運を追いかけていた時期もあった。
それが『当然』だと思っていたし疑問にも思っていなかった。
そしていつか自分も幸福になれると信じて生きていたのだ。
しかし、時を経るにつれて彼もこう思うようになる。
『この世には如何なる努力や行動をもってしても変えられない定めというものがある』と。
ウルフルンが人生に絶望し、泥沼に沈むかのように『漆黒』に染まるのに時間は掛からなかった。
ウルフルンは思う
『生まれてきた者には平等に報われる機会があるはず』ではないのかと。
そうでない自分は、果たして生きている意味があるのか?
苦しむために生きているのか?
なんのために生まれたのか?
まるで世界から爪弾きにされているような疎外感を自覚し、生きる意味を失ったウルフルンの胸中に生まれたのは
世界に対する『怒り』の炎だった
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