ふと思いついた小ネタ(スレタイ含む)を書くスレ43
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◆vVOjebR9BA
[saga]
2020/01/21(火) 22:57:28.54 ID:Xs6bJ7+y0
マギレコアニメいろうい
今日はお姉ちゃんが泊まりに来てくれる。灯花ちゃんとねむちゃんが居ないからだ。二人には悪いけどちょっぴり……ううん、とっても楽しみ!
でも、お姉ちゃんはそれでいいのかな。
昨日、ねむちゃんから借りて小説を読んだ。お姉ちゃんくらいの歳の女の子が、学校の男の子とどんどん仲良くなっていく……。そんな、胸がキュンとなったりぽかぽかしたり、ドキドキしたりする物語だった。……最後のシーンは、少しわたしには早かったけど。
でも、お姉ちゃんは、放課後になったらすぐにわたしのところへ来てくれる。それは嬉しいしお姉ちゃんと過ごす時間は楽しいんだけど、それじゃあ小説の女の子みたいなことは……多分できない。わたし、お姉ちゃんの楽しみを、自由を取っちゃってるんじゃないかな……? わたしが元気だったら、お姉ちゃんは放課後自由で、もっと中学生らしいことできたのかな……?
「はぁ……」
「……うい?」
「わぁ!? お姉ちゃん!?」
考え込んでいると、いつの間にかお姉ちゃんが来てくれていたみたい。突然耳元の辺りから聞こえてくる声に、つい声を上げてしまう。
「ごめんね、びっくりさせちゃったかな?」
「ううん、わたしが気付かなかったのが悪いの」
いつもは、すぐに気付くんだけど。まさかお姉ちゃんのこと考えててお姉ちゃんに気付かないなんて。
「それより、溜め息ついてたみたいだったけど、どうしたの」
「うう……。実はね?」
さっきまで考えていたこと、わたしがお姉ちゃんの自由を奪ってるんじゃないかってことを話す。中学生、ずっと病院に居るわたしなんかよりずっと広い世界を知っているはずのお姉ちゃん。放課後、部活、友達……もしもいるなら、好きな人。
「ううん、違うよ」
即否定される。まぁ、お姉ちゃんの性格ならそう言うだろうけど……。
「それに、ういは誤解してるよ」
「え?」
何を?
「私、ういが思ってるよりずっと自由なんだからね?」
「どういう、こと?」
身を乗り出して、お姉ちゃんの答えを待つ。
「私は別に、そうしなきゃいけないからういのお見舞いに来てる訳じゃない」
「ん」
言いながら、お姉ちゃんが頭を撫でてくれる。
「私がね、ういに会いたいからここに来てるの」
「…………」
微笑みかけてくれるお姉ちゃんが、綺麗で、愛おしくて、わたしは吸い込まれるようにお姉ちゃんの頬っぺたに口付けた。
「ふぇっ!? ぅ、うい?」
ああ、わたしの胸、キュンとなってる、ぽかぽかしてる……ドキドキしてる。きっと小説のあの女の子一緒だ。お姉ちゃんも、同じ気持ちだったら嬉しいなぁ。
「……大好きだよ、お姉ちゃん」
元ネタ様
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