【安価】鋼鉄異能護衛人-SS速報VIP

【安価】鋼鉄異能護衛人

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77:名無しNIPPER[saga]
2018/09/02(日) 17:33:04.32 ID:VDSOgwnF0

鉄雄「オラア！」

先手必勝、相手が能力を使う前に終わらせる。

身体強化能力によって攻撃力を上昇、一撃で仕留められる領域まで高める。

その攻撃は当たる事無く……右頬が掠れた。

鉄雄「ッ、なんだ、あんた融解型かッ」

顔面を殴ろうとした瞬間、男の顔から長い枝の様なモノが生えている。

それは物凄い速さで伸びると、俺の顔面を狙って刺して来やがった。

融解型は鋼鉄の形状を体に混ぜ合わせて自在に鋼鉄を操作出来る。

融解型は肉体よりかは鋼鉄に依存する為、破壊も速度も鋼鉄側に寄ってしまうのだ。

速い話、鋼鉄の性能が自分の身体能力より高ければ、鋼鉄側になればそれ程のスピードや威力を有すると言う事。

そして男が長釘を仕舞う隙を突いて軽めのジャブを当ててみる。

俺がこの男なら、攻撃と同時に反撃として釘を出す。

だが男は釘を出す事無く攻撃を凌いでいく。

恐らくは連射が低いようで、持続も続かないと見て間違いない。

鉄雄「オラァ！！」

今この連射出来ない状態を好機と見て、俺は渾身の一撃を見舞う。

だが、その攻撃は喰らう事無く……気が付けば、俺は空高く投げ飛ばされていた。

鉄雄「な、ァ！？」

そして、再び射出可能となったのか……男は指先から長釘を伸ばすと、それを指揮棒の様に振う。

直後、熱を帯びだす俺の鋼鉄機、何だと思い顔を向けると、それは膨張して破裂寸前だった。

鉄雄「や、べッ」

長年の勘が言っている。今すぐ鋼鉄機を投げ捨てろと。

俺はすぐさま鋼鉄機を取り外して上空へと投げるが、手を離した瞬間に、鋼鉄機が爆発した。

激しい音と共に、俺は爆風の衝撃によって地面へと急落下していく。

両手が熱い、焼ける様な痛みに悶えながらも、地面へと衝突する寸前に態勢を整えて地面へと転がる。

幸い、落下による怪我は無かったが……俺の両腕は、関節から先が無くなっていた。

鉄雄「ぐ、ぉおおおお！！」

痛みに苦しむ。だが、その爆音が功を奏した。

その音に何だ何だと顔を覗き込む野次馬の姿。

鉄雄「おらッ、人様が大勢居る中でやろうってのかい？ここでこれ以上何かしやがったら、何かとアンタも面倒な事になるぜ」

そう強がりを言って見せる。

これでダメだったら、後はもうどうする事も出来ない。

だが、俺の言葉に従順に、人込みに紛れて姿を消していく赤い目の男。

どうやら、理性程度はあるらしい。

悶絶しそうな痛みに耐えながら、少女を連れて、人混みへと紛れて行った。

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