4:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/26(日) 00:40:36.50 ID:BsXQ9LjA0
実家に到着して晩御飯を食べた後、私は荷解きもほどほどに自分の部屋で横になった。
すべてのものが懐かしい。もう小さくて入らない昔使っていたネコミミや、ぼろぼろになった猫じゃらし。時間が止まっているようだけど、色が少し褪せていた。部屋自体も少し小さくなった気がする。時間の経過を思い知らされて少し切なくなった。
私の部屋は一戸建ての二階にあって、ベランダがついている。淀川の近くで、近くに視界を遮るような高い建物がないから、ベランダに出ると梅田のビル群まで見えるのだ。小さい頃はよくその方向を眺めていた。今はどうなってるかな、と体を起こしてベランダに出てみる。ガラス戸を開けると、蒸し暑い空気が私に襲い掛かってきた。
スリッパを履いて、一歩外へ出る。セミの声がうるさい。真っ赤に染まった空の中で、赤トンボが群舞していた。
南の方を眺める。高すぎる湿度のせいか、ビルがぼやけて見えた。
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