32: ◆akTsNxs6xE
2018/08/19(日) 13:25:36.94 ID:M21qly2+0
俳優「コ、コホン。おおっ、慶次郎か。いったい何用じゃ?」
慶次「何の用とは異な仰せ。叔父御お忘れか。今日は拙者に槍の稽古をつけてくれると仰っていたではありませんか」
俳優「そ、そうであったか。いやしかし今日はあいにく槍を持ってくるのを忘れてしまってのう。また日を改めて――」
慶次「なんのなんの。槍ならば拙者のをお貸しいたしましょう」ポイッ
俳優「へっ、ちょっ、ちょっとま――ぐえっ!!??」
慶次が投げて寄こした朱柄の槍は鉄筋をいく条にも束ねてつくられている為、並の男が数人がかりでやっと持ち抱えられるほどの代物である。慶次はこれを小枝のように振るう。その一撃は巨馬の首すらもへし折る程であった。
慶次「流石は槍の又左≠ニ称された叔父御だ。おなごよりも槍を抱いている方がよう似合っておられる。では、その槍は叔父後へ献上致しますゆえ、手前はおまつ殿をありがたく拝領仕ります」
俳優「て、てめぇ。オレにこんなことしてタダで済むと思うなよ! たかが零細プロダクションのプロデューサー如きがこんなマネしやがって」
慶次は槍の下敷きとなってもがいている俳優を一瞥し、慶次は貴音の手を引いて松風の背に乗せた。
慶次「好いた惚れたの話であれば俺も野暮は言わん。だがな、地位や権力を笠に着て手籠にしようとするのならば是非もない」
慶次「本来ならばこの場で斬り捨てるところだが、お前のような下衆にも少なからずふぁんはいるのだろう。そいつらに免じて命だけは取らんでやる。だが、次はないぞ」
貴音「け、慶次殿……」
慶次「俺のぷろでゅーす≠キる女を泣かせるのならば、決着は死以外無いと心得よ!!」
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