17:名無しNIPPER
2018/08/19(日) 11:56:13.23 ID:lrCZX+po0
「ふらふらする……」
「無理に起き上がらなくてもいいよ。ちゃんと横になってないと」
半身を起こしてふらふらしているクロをきちんと寝かして、私は赤くなっているクロの顔を眺めた。
……このクロは、やたらと素直だ。
普段はどちらかというとひねくれてる分、お酒に酔うと素直になるのかもしれない。
私は冗談交じりに声を発した。
「もう。いっつも私、クロのこと助けてあげてるんだから。感謝してよ?」
「うん。感謝してる」
そう、ノータイムで返事が返って来て、私はうっと言葉に詰まった。
……むしろ、ずっと助けられてるのは私の方なのに。なんだか、無理やり言質を取っているようでちくりと胸が痛む。
それにしても、まっすぐなクロの言葉は、すっと胸に沁み込んできて……なんだか、むず痒いような、くすぐったいような気分になる。
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