5:名無しNIPPER
2018/08/15(水) 21:33:02.29 ID:p7Q/BuS+0
「クロ、どうだった?」
「お、おお。意外に面白かったわ」
「でしょ? それじゃ、さっそく試して……」
「だが断る」
ドヤ顔でそう言い放つ智子に、陽菜は不満げにぶーぶーという声を漏らした。
「えー、なんでさ。いいじゃんちょっとくらい」
「なんで私が実験台みたいな真似しなきゃならないんだよ。それにネモにやらせたらなんかろくでもないことさせてきそうだし」
「……ふぅん、怖いんだ」
「あ?」
からかうような表情で陽菜はさらに続ける。
「ま、クロは元ぼっちのビビリだもんね。クロに頼んだ私が悪かったよー。あーちゃんあたりに頼んでみようかなぁ」
(なんだこいつ……喧嘩売ってんのか!?)
わざとらしく大きな身振り手振りを付けながら席を離れようとする陽菜。
自分をノせるための演技だとわかってはいても、智子は思わず大声で叫んでしまっていた。
「ざけんな! 催眠術ぐらいなんぼのもんだ! やるならやってみろ!」
「そうこなくっちゃー♪」
振り返った陽菜の顔は満面の笑顔だった。
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