1:名無しNIPPER
2018/08/15(水) 17:30:39.83 ID:p7Q/BuS+0
「催眠術?」
「そーそー。ちょっと試してみない?」
そう言いながら懐から糸に吊り下げた10円玉を取り出した陽菜に、智子は怪訝な顔をして応えた。
「……催眠ってあれか? エ〇同人誌でよくある、常識改変云々とかビ〇チになる……」
「エ……バカだなークロは。そんなわけないでしょ」
周りにはまばらにしか人はいないとはいえ、平然とディープな話題をぶち込んでくる智子に、陽菜は言葉に詰まりながら少し耳の端を赤く染めた。
陽光に照らされほのかに温かくなった机の中から、陽菜はおもむろに一冊の本を取り出した。
智子は大きな瞳を細くして、その本の表紙を読み上げる。
「何々……『誰でもできる催眠術入門?』 ……なんだこの胡散臭すぎる本は」
「昨日暇だから本屋に行ったらたまたま見つけたんだよね。面白そうだからちょっとやってみたいなと思って」
にこにこと楽しそうな陽菜をジト目で見て、智子はバカにするように一つため息を付いた。
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