212: ◆tHYtfyUBW.[sage saga]
2018/08/15(水) 18:07:03.47 ID:L0ciGIt40
〜絢瀬家〜
夕方だというのに、まだ蝉が鳴いている。
絵里「…チョコレート、ありがとう。『美味しかったわ』」ニコッ
にこ「そう!喜んでくれて嬉しいわ!」
にこ「なんたって『大銀河宇宙No.2剣士≪無双の歌姫・YAZAWA≫』が作ったチョコレートなんですもの!不味いわけないわ!」ドヤァ
…胸が痛い。
食べ物の味も分からない程、おかしくなっているなんて言えない。
さっき作った布団の染みに気付き、それを隠す。
何の話をしに来たのだろうか。何だろう。病気の話だろうか、ゲーム大会の話だろうか、学校の話だろうか。
どのみちあと数日しか生きられない身体、それを聞いてもただ悲しくなるだけだ。
どうしたら…どうしたら…この悲しさを…。
にこ「…り?絵里?」
絵里「…はっ」
にこ「大丈夫?」
最近、こんなことがよくある。
考え込んでしまって、話しかけられても気付かないのだ。
絵里「いや、なんで今日、うちに来てくれたのかなって」
にこ「…!」
にこは、途端に表情を暗くした。
絵里「…え?どうしたの?」
にこ「…いや、あの…言いたいことがあって」
絵里「…え?何?何か重大なことなの?」
にこ「…実は…」
瞬間。
絵里「あ………」ドサッ
一瞬で意識が飛んだ。
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