国王「勇者よ、周りの者に別れの挨拶をすませておくんだな」
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2: ◆aS6s1yQvvE[saga]
2018/08/14(火) 00:37:19.44 ID:9h5rKYd00
カキーン

勇者「お、打った! けどショートの正面じゃないか。これはアウトですね」

勇者「……っと、どこに送球してんだバカ! あーあー、余裕でセーフだよ」

勇者「しかし、球場は相変わらず快晴で暑そうですね」

勇者「暑い中死闘を演じる愚民どもを涼しいところから野次る……」

勇者「これに勝る娯楽はありませんなあ!」

勇者「……っと、何でバントに失敗してるんだ。だから言ったろう、2回続けてバントしようとしても成功しないって!」

勇者「ったく、マトモな采配もできない奴が監督やってんじゃねーよ」

勇者「ふっ……、まあ、それも良しとしましょう」

勇者「そもそもですが、こんな真夏に激闘を演じたところで、彼らは何も生み出さないのです」

勇者「魔王軍の進軍は止められません。スクリーン上の彼が死に物狂いで白球を投げ切ろうとしているとき、彼の村は魔族の襲撃を受け、彼の母親はバケモノに陵辱されているのかもしれません」

勇者「にもかかわらず、彼らはこの大会に向けて持てる力を出し切るのです」

勇者「ある者は肩を壊し、ある者は肘を壊します」

勇者「この乱世に大切な人を助けるわけでもなく、ただ無意味な死闘を演じて魔族と戦えない体に成り下がるのです」

勇者「こういうあまりにも残念かつ無駄な自爆っぷりを見ていると……」

勇者「心が奥底から躍りだしちゃいますね!」


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