6: ◆vOwUmN9Rng[saga]
2018/08/13(月) 22:56:51.27 ID:ppFvLiXj0
「暇やなー」
もちろん誰も応えてくれない。
静かに唸り続けているクーラー、眠ったままのパソコン、時折さやさやと音を立てるブラインド、無表情で立ち尽くしている観葉植物。
TVは車の販促へと移り変わっていた。
表通りを行き交っているはずの人や車はどこへやら、窓の外のいつもの喧騒は、嘘みたいに聞こえてこない。
代わりに耳に届くのは蝉の合唱と、真っ白な街が酷暑に耐えられずじりじりとあげている悲鳴ばかりだ。
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