103:名無しNIPPER
2018/08/12(日) 01:30:05.28 ID:w6V3e5/y0
暖かいぬくもりが、私の手を包む。
裕美ちゃんだ。
裕美ちゃんは、反対の手で千鶴ちゃんの手も握っていた。
暖かい、優しい手。
救うことはできないと思う。
でも、寄り添うことはできると思う。出来ると信じたかった。
寝て起きたらすぐ消えてしまうような、小さな幸せの灯。
一瞬だけでも、それでお客さんの心を灯してあげたくて。
「いこう、二人とも」
裕美ちゃんの言葉に、私たちは頷いた。そして歩き出す。
眩い輝きの待つ、あの舞台へ。
その光が、僅かでも誰かの希望への手助けになれることを、願って。
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