巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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逆転の人
◆SxyAboWqdc
[saga]
2019/03/24(日) 20:52:29.00 ID:0f7fTaSd0
赤松「二つ目の穴があるよ。これは私の口からはあまり言いたくないんだけど」
セミラミス「そうだな。まあカエデも思春期だ。ならば我が代わりに言おう」
セミラミス「理由はどうあれ、我は命を賭けている。つまりカエデのために動く我が、何故貴様のために動かなければならない?」
獄原「えっ! い、言わないの!? 死んじゃうんだよ!?」
セミラミス「そこまで興味がないのでな。別にここで生き残ったところで遠からず消滅する未来は避けられない」
セミラミス「逆に、カエデが『やっぱり助けて』と正直に言えば我とて貴様らに協力はしようさ」
セミラミス「だがカエデの性格は貴様らもよく知っておろう! 決めたことは内心はどうあれ最後まで貫き通すバカがそいつよ!」
セミラミス「情の湧いた隣人を、自分のエゴですり潰す苦痛の表情は見物だ。この報酬でもって我は消滅を迎えようか」ニヤニヤ
赤松「……」
茶柱「……相っ当歪んでますね。聞いてるだけでこっちの頭がおかしくなってきそうです」
星「だが強固な絆だ。これを切り崩して協力してもらおうってんなら、相当の労力が必要だぜ」
王馬「本当にそうかなー? 俺にはそうは思えないなー?」
獄原「えっ。王馬くん、それどういうこと?」
王馬「ん? いやいや。最原ちゃんなら別なんじゃないかなって。彼なら案外、口説き落とせるかもよ?」
最原「……」
最原(やるしかないな)
最原「セミラミスさん」
セミラミス「……」ポチポチ
ナーサリー「スマフォいじってるわね……本当にこっちに興味がないみたい」
最原「……所詮そんなものだったのかな。アッシリアの女帝の知略って」
セミラミス「……!」ピクッ
赤松(……今度は安い挑発?)
最原「まだわからないかな?」
最原「今、赤松さんを絶望の底に叩き落せるのはあなたしかいないんだよ?」
セミラミス「……ム……?」
赤松「は?」
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