巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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逆転の人
◆SxyAboWqdc
[saga]
2019/03/11(月) 19:33:26.83 ID:nhPFSkUv0
最原「赤松さんと真宮寺くんは多分、王馬くんが白銀さんを逃がした後で白銀さんを見つけたんだ。一番に」
最原「そこで彼女は魔が差した。白銀さんの位置を巌窟王さんに教えようとしたんだよ」
百田「拷問による悲鳴で、か……!」
東条「……巌窟王さんは炎のせいで闇の中でも位置が丸わかりよ。現在地から悲鳴が届くかどうかは一目瞭然だったはずだわ」
東条「その代わり、他の誰かも巻き添えで呼んでしまうかもしれないけど……」
星「……そうか。そこだな、最原が赤松のことを疑っている根拠は」
赤松「えっ?」
最原「真宮寺くんを疑っている根拠はたった一つ。赤松さんと同行していたから、というだけだ」
最原「でも赤松さんに関しては違う。彼女には手口の面でどうしても疑わざるを得ない」
巌窟王「……聴覚か」
赤松「ッ!」
夢野「そうか! 第一の事件のときも、第三の事件のときも、赤松の聴覚は頭抜けておった!」
夢野「白銀の悲鳴があがったら赤松も当然聞こえておるはずじゃぞ!」
赤松「……!」
最原「……下手なこと言えないけど、どうする? どんな証言をするの、赤松さん」
天海「必要ないっすよ。赤松さんはあの場にいなかった。巌窟王さんにボコにされてた」
天海「……俺があそこに辿り着いたのも結構運の要素が強かったっすね。本当によかった」
赤松「……」
赤松「聴こえなかったから、ね。白銀さんの悲鳴なんてさ」
最原「!」
百田「指折られてんだぞ……! 悲鳴を上げてないわけがねぇだろッ! 赤松!」
百田「誰よりも耳のいいテメェが……誰よりも優しかったテメェが、なんで白銀の声を聞けねぇんだよ!」
赤松「……」
赤松「なにも聞かない。証拠がない限り、私はなにも納得しない。それだけだよ!」
最原「ならつきつけよう! キミに! そうじゃないと僕たちは前に進めないから!」
最原「……歯を食いしばっててよ」
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