巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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逆転の人
◆SxyAboWqdc
[saga]
2019/02/07(木) 20:22:21.08 ID:Z8wtRKTT0
巌窟王「……俺の順番は最後だ。セミラミスはどうもいらぬ気を回したらしいな。お節介焼きめ」
赤松「お節介?」
巌窟王「別れの言葉でも残しておけ、とでも考えていたのだろう。魔術物品の排除計画で、俺は一番最後だ。そういうことになっている」
赤松「……ほ、本当だ。いかにもあの人が考えそうな余計なお世話だ……」
最原「でも今回、それがいい方に働いたよね。キーボくんの魔術強化解除をした後、巌窟王さんにはちょっとだけ時間があるんだから」
巌窟王「……生徒の総意がそういうふうに傾いたのなら、俺とて全力でそれを成そう。今更揺らがせる気はない」
百田「終一。なんでこんなこと確認したんだ? 念のためか?」
最原「ここから先はネコアルクか、さもなくばセミラミスさん本人に問い合わせるしかないんだけどさ」
最原「順番を弄れるのなら、キーボくんの魔術強化をちょっとだけ残すこともできないのかな」
巌窟王「……?」
ネコアルク「えー。残してどうするにゃー? キーボくん制圧の可能性を自ら小さくするような自殺行為にしかならないけど」
最原「発想を元に戻すんだ。キーボくんは僕たちの『仲間』でしょ?」
最原「学園から脱出した後で巌窟王さんが消えてしまうのなら、他の対抗手段が必要だ」
最原「……今すぐ用意できる対抗手段は限られてるけど、真っ先に手が届きそうなのは……僕たちに一番近い魔術物品、それも戦闘に特化したものは……」
最原「たった一つしかない、でしょ?」
巌窟王「……!」
真宮寺「……ああ! ああ! なんてことを考えるんだ! 最高だヨ最原くん!」
真宮寺「キミはよりにもよって! この局面で! そんな常軌を逸した決断をするんだネ! 王道がどうとか言ってる割に! それはそれで外道だヨ!」
茶柱「え。何をするつもりなんですか、最原さん」
真宮寺「ククク。決まってるじゃないか。相手の戦力を削り、なおかつ自分たちの戦力を増強する」
真宮寺「この戦法のせいで近代以降の兵器は、最悪でも自爆はさせないといけないという縛りを設けるハメに陥った」
真宮寺「何故ならそうしないと自分自身の兵器に殺されることになるから! つまるところ! そう! 最原くんのやることを二字熟語で表すならば――」
巌窟王「鹵獲か!」
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