12: ◆V1gN/9sbLo
2018/08/06(月) 22:48:39.51 ID:seikrJsf0
手紙を抱きかかえるようにして俯く。涙は下る。もう、他の人間は遺書を読むことは出来ないのではないだろうか……涙で滲んでしまって、文字が歪んでいる。
けど、それでいいような気もした。
Pさんは疲れていたのだろう。それが何かはわからない。けれど、何かに対して疲れを感じていたことは確かだ。それが自分かもしれないと思うと……美優は頬の熱を抑えられなかった。
寒風を割いて涙が落ちる。跳ねる宝石のように煌めいて――砕けた。
美優「お疲れさまでした……」
文字みたいに掠れた声。
そっと、絞りだした。
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