555: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2019/09/19(木) 06:07:39.01 ID:EK3j1AADO
『話し合いに持ち込むのも難しいかもしれないよ』
「何故ですか?そんなにその雪風は組織に忠誠を?」
【違うわ…あの雪風はもう…】
富士さんが悲しげに首を振って続ける
【壊れてしまっている…冷静な判断力も、誰かの話をまともに聞く余裕ももう…】
富士さんのその言葉の意味はすぐに解った。その雪風は事もあろう街中で暴れているとニュースになっていたからだ
映像を切り替えるとそこは阿鼻叫喚だった
警察の銃撃など無いかのように悠々と歩きながら狙いも付けずに砲撃、その度に悲鳴と爆発
【こんな命令を組織が出すはずはない…そしてこれが雪風本人の意志ならそれは…】
まともではあり得ない。そんな事をしても何のメリットも無い。私の知る限り快楽殺人者だった早霜ですら無差別に暴れるなんてしていなかった
確か何処かのお店で暴れたという話を聞いた事はあるがそれはおそらく明確な目的があっての事
【だけどあの雪風は違う。暴れる事、殺す事そのものを目的としている…そうしなければあの子は苦しみから逃れられない…そう信じている】
「それはどういう…」
事ですかと聞こうとした言葉を飲み込む。モニター向こうの状況に変化があったからだ
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