85:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/03(金) 15:26:41.54 ID:uC+MDGI60
「散歩してたらこの猫ちゃんを見つけて……何となくついていってみたら先輩を見かけたっす」
「いつからいたんだ」
「先輩が『練習試合の話が妙じゃないか』的なこと言ったあたりっす。その、ちょっと話しかけづらい空気で……ズルズルと…」
「ほぼ最初からじゃないか。なんというか……久、本当にすまない」
「清澄の部長さん、立ち聞きなんて真似して申し訳ないっす……」
ゆみと、つられてモモちゃんもこちらに向け深々と頭を下げてくる。本来なら文句の一つでも言うところなのだろうけど、生憎私の頭の中は別のことに意識が向いていた。
「いいわ。終わったことだし、初めから悪気があって近付いたなら猫なんて連れてないでしょうしね。それより東横さん、一つ訊いていい?」
「えっ……なにっすか」
一難去ってまた一難。安堵する余裕もなく、この状況でいったい何を質問されるのかと、戦々恐々といった様で顔だけを上げる。ちょっとかわいい。
「今日の昼ごろ、インハイ会場でも私の後ろにいたりしなかった?」
「インハイ会場っすか? いえ、無いっすよ」
「私とチャンピオンが一緒にいるところを見たとかは?」
「どっちも見てないっすね。チャンピオンは画面で観たくらいで」
「そっか。うーん」
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