52:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 19:00:18.21 ID:YwSoJMOz0
「こんな急な話を、いいんですか」
「うん。臨海女子とかだったら止めようかと思ったけど」
それは先鋒と副将のガラが悪いから、
「東京じゃない、遠くの学校とはあまり練習試合は出来ないからね。相手が優勝校なら力も申し分ないし、逃すのは惜しいわ」
「なるほど」
違ったらしい。
「じゃあ部員全員集める? 向こうとしても色んな相手と打ちたいでしょう」
「今回は虎姫だけでやろうかと思っています。つい先日、うちの連覇を阻止した相手ですから、その、空気が……」
「そう? うちの子たちがそういうの気にするとは思わないけど。……まあそれでも向こうは形見が狭く感じちゃうかもしれないわね。わかった、みんなには内緒にしとく」
「ありがとうございます」
上半身を浅く傾けながら謝意を示す。実際は勝負の目的上、公衆の面前でやりたくないからだけれど、この際なんでもいい。
「そうなると練習試合というより交流試合みたいだな。あ、でもあんまり人目につかないように。一応学校には無許可だし、バレたら私が教頭に怒られちゃうから」
「わかりました。すみません、痛み入ります」
承諾は得られた。再度一礼をして職員室を離れ、それを伝えに部室に向かう。
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