照「わたしに妹はいない」久「……そう」
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26:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 16:03:53.62 ID:YwSoJMOz0
つまり今回の私の企み、もとい算段はこうだ。

宮永照のインタビューが終わる辺りに咲にも出歩かせる。
宮永姉妹の噂に名高い迷子スキルなら部屋を出る時間が多少ずれようとも接触の可能性はある。
可能性があるなら、私の特性でその可能性を上げる。
そのために、忘れ物回収という目的の達成への、悪い待ちという大義名分で咲を送り込む。

「・・・ってことよ」

「なるほどのう。そういうことならまあ、わしを出汁にするくらいかまわんわ」

まこのお許しが出たし、話した甲斐はあった。あとは咲のほうが上手くいけばミッションコンプリートだ。

「かまわんのだか、流石に無理があるプランだったんじゃと思う」

「え?」

「ん」

まこに促されて待ち合い室の扉のほうを見てみる。自ら元の位置に戻ろうとしる扉は、閉まりきる一歩手前で減速しているところだった。
これは……思ってた以上にお早いお戻りで、宮永照。


予想外。なんでこんなに早くに、いや、考えるまでもないか。
宮永照の前に入ってきたもう一人を見れば一目瞭然だ。弘世菫が行動を共にしてきたんだろう。

うーん、なかなか上手くいかないものだ。
というかこの悪待ち、麻雀みたいに「悪い待ち」や「良い結果」ってのが明確にわかるならともかく、日常生活ではどうにも使い勝手がよくない。
悪い待ちと呼ぶには不足してたのか、それとも求めるリターンが大きすぎたのかしら。


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