男「僕の生徒は亜人だらけ」ロウェナ「おねーさんを称える三回目!」
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856:亜人好き ◆HQmKQahCZs[saga]
2019/01/28(月) 23:19:16.55 ID:DIHVqgyT0
怖いと思った。

今にも月の光に溶けて消えてしまいそうだと思った。

それと同時に僕とはなにもかも違うんだということに気付いてしまった。

ロウェナ「どうしたの?」

目を細めていた僕をロウェナさんが不思議そうに見つめる。その大きな黒い瞳ですら透けて向こうが見えていた。

男「ロウェナさんは、どこにも行きませんよね」

そんな言葉が思わず口を衝いた。

ロウェナさんはいきなりの僕の言葉に戸惑うことなく目を細めて

ロウェナ「じゃあ、君がお姉さんのことをしっかり掴んで、離さなければいいんだよ」

そういって微笑んだ。

ロウェナ「ね?」

ロウェナさんが月に向けている両手をすっと抜き、僕の方へ向けた。

僕はロウェナさんに近づいてその両手に僕の手を重ね合わせる。

ふわふわとした不確かな感触。

けれど今はロウェナさんはここにいた。

ロウェナ「それで、眠れないの?」

男「ちょっと、怖い夢を見て」

ロウェナ「そっか」

ロウェナさんは夢の内容について聞くことはなかった。

その代わりすっと、浮き上がってソファーに座ると

ロウェナ「おいで」

ぽんぽんと自らの太ももを叩いた。

ロウェナ「君が寝るまで、お姉さんが見ててあげるから」

幽霊の膝で寝る。それなのに、僕は抵抗することなくソファーに横になり、ロウェナさんの太ももに頭をのせた。

少し肌寒い。だけど一人で寝るよりはいい。

ロウェナ「おやすみ、先生」

ロウェナさんの暖かくも冷たくもない手が僕の瞼の上にあてられる。

それだけなのに僕は、落ち着いて、落ち着いて―――――

ロウェナさんへの好感度【5】


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