海未「陽の昇る空」ことり「陽が沈む海」-SS速報VIP

海未「陽の昇る空」ことり「陽が沈む海」

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30:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:22:49.56 ID:Z1wE5bR80
「海の深い場所に一人でいるというのに眠るだなんて危険極まりないじゃないですか！」

「……え、うん……」

「もし浮翌輪から落ちていたらどうなっていました！？　寝起きで頭が回らなかったり身体の自由が利かなかったり海水を飲んで呼吸がままならない状況に陥ってもおかしくないんですよ！？」

以下略 AAS

31:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:24:21.08 ID:Z1wE5bR80
　しばらくの間海未ちゃんらしいお説教が続いてから、ようやく言葉が尽きたみたいで、大きく開いていた口を静かに閉じた。

「わかりましたか？」

以下略 AAS

32:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:25:24.24 ID:Z1wE5bR80
　先を行く海未ちゃんは、大きな浮翌輪を掴みながら泳ぐのに手間取っていた。
　何度か手を滑らせて、その度に浮翌輪を掴み直しつつ、こっちに背を向けながら呟いた。

「ちょっとしたことで注意し過ぎだと思いますか」

以下略 AAS

33:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:26:32.68 ID:Z1wE5bR80
―――

　来た時とは逆に、帰りの準備を先に済ませたのはことりだった。

以下略 AAS

34:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:27:20.20 ID:Z1wE5bR80
「今日みたいに二人で遠出するの、初めてかもしれないね」

「今朝方、同じことを考えていました」

以下略 AAS

35:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:32:49.99 ID:Z1wE5bR80
「……ことりからスキンシップを受けたことは、これまでもありましたけど……」

　呼応するように、私もまた、日頃なら口に出さなかったことを、勇気を出して返した。

以下略 AAS

36:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:34:13.31 ID:Z1wE5bR80
「あそこまで感情を表に出すのって、穂乃果ちゃん相手の時くらいだよね」

「そうですね。ちゃんと言わなければ反省しませんし……それに……」

以下略 AAS

37:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:35:11.44 ID:Z1wE5bR80
「……私は嬉しかったよ」

　また、ドキリとした。

以下略 AAS

38:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:36:14.61 ID:Z1wE5bR80
　夜は深まり、陸から海へと流れていく風は涼やかで、真夏の猛暑を忘れさせた。
　浜辺から見る夜の海は暗く、空との境界はわからない。
　その光景を、ことりと私はずっと眺めていた。

以下略 AAS

39:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:37:18.99 ID:Z1wE5bR80
―――

　待ち合わせ時間の十分くらい前に集合場所へと到着したら、やっぱり先に海未ちゃんが待っていた。

以下略 AAS

40:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 22:38:19.87 ID:Z1wE5bR80
「でも、宿題やってないからって理由で穂乃果ちゃんを誘わなかったの、やっぱり悪かったかなぁ」

「正当な理由ではありますよ」

「だって本当の目的を隠す為に嘘ついてるみたいだし」

以下略 AAS

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