1:名無しNIPPER
2018/07/25(水) 00:14:08.80 ID:O9cIDFeR0
私にとって指とは唯一自分の中で誇れるところだった
幼少時からピアノを習っていた私は箱入り娘のように育てられた
特に手は
料理はおろか裁縫すらさせずに高校生まで過ごししてきた
そのかいあって会う人、関わる人には例外なくこの手を褒められた
そして私はそれが誇らしかった....
その日までは
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[sage]
2018/07/25(水) 00:20:11.09 ID:SXrsBCcP0
つまんなさそう
3:名無しNIPPER
2018/07/25(水) 00:24:23.96 ID:O9cIDFeR0
ある十七手前の春、私は運命的な出会いを
仲間というべき八人との出会いを果たす
それは、私の人生の中で一番といっていいほどの出会い
4:名無しNIPPER
2018/07/25(水) 00:31:29.74 ID:O9cIDFeR0
だが、ある日を境に私の価値観は逆転する
そのグループの中では初めてではあるのだが、いつも通りといえばいつも通り
5:名無しNIPPER
2018/07/25(水) 00:36:53.64 ID:O9cIDFeR0
その娘の手は奇麗とは言い難かった
水泳で水をかくために発達し、何より裁縫によってつけた刺し傷、切り傷の数々
それを隠すように絆創膏の束
6:名無しNIPPER
2018/07/25(水) 00:41:13.86 ID:O9cIDFeR0
何から何まで他人に頼り
この年まで裁縫がおろか料理すらやったことない
そんな事を証明するこの手が、私はとたんに恥ずかしくなった
7:名無しNIPPER
2018/07/25(水) 00:45:00.31 ID:O9cIDFeR0
皆そろってそれらのことばかり褒めた
「化粧が梨子ちゃんにあってる」とか「将来はいいお嫁さんになるよ」とか
しかし、私の心の警戒は解かれない、それからも曜ちゃんの様子に言動に注意を払い続ける
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