佐藤心「もうすぐ32歳か……」
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12: ◆C2VTzcV58A[saga]
2018/07/22(日) 23:33:11.26 ID:Lqty2f6eO
P「そうだ。忘れないうちに、渡しておかないと」

心「え?」

ガサゴソとカバンの中を漁り、綺麗にラッピングされた箱を取り出すプロデューサー。

P「お誕生日おめでとうございます。これ、プレゼントです」

心「………指輪?」

P「このサイズの箱に入ってる指輪、多分巨人用ですね」

心「だよねー。ありがとう、開けてもいい?」

P「どうぞ」

少しだけ、ほんの少しだけ期待してたけど。やっぱり、実際にプレゼントをもらえるとめちゃくちゃ嬉しい。
気持ちのはやりを抑えて、丁寧に包装を外していくと。

心「これは……」

P「ツボ押しです」

心「なんでツボ押し?」

P「そろそろ生活必需品になる年頃かと思ったので……」

心「お前なぁ……乙女の誕生日プレゼントにツボ押しってなぁ……」

本当、この男は。

心「めっちゃ役立ちそうだわ! サンキュー☆」

本当に、私にちょうどいい。

心「誕生日、覚えててくれたんだ」

P「はい」

心「よくよく考えたら、自分の誕生日に飲みに誘うって、プレゼント催促してるみたいだな。ごめんね」

P「そんなことないですよ。それに、今日だったから俺は来れたんです」

心「え? たまたま今日だけ空きだったってこと?」

P「たまたまじゃないですよ。もともと、今日の午後はフリーにしていたんです」

心「それって……」

P「はは……心さんからの誘いがなければ、こっちから誘ってました」

心「………」

なんだよそれ。ここまで同じ行動取るって、普通ある?
照れ臭そうに頬をかくプロデューサーを眺めながら、私は高まる感情を抑えきれなくなりつつあった。
ていうか、無理だ。素直になろう。



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