【艦これ】異世界転生したら初月棒になっていた件
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36:名無しNIPPER[saga sage]
2018/07/24(火) 11:17:20.88 ID:naAu/l5P0
初月「く……そ……」ガチャッ
田中「なあ……」
初月「なんだ……」
田中「危険だって言っただろ」
初月「だからって僕にどうしろって言うんだ!クソッ、外れない」ガチャガチャ
田中「ま、そうだよな……。なあ、初月」
初月「…………」
田中「お前は、いつもの初月に戻った方が良いと思う」
初月「……っ。だからこうやって……」
田中「思い出したんだ……」
初月「何を……だ?」
田中「俺、死んだんだ」
初月「……は?」
田中「うん、思い出した。俺、病気で死んだんだよ。しかも異世界だ」
初月「何冗談言ってるんだよ。今はそんな時じゃないだろ」
田中「まあ、そう思うよな。でも真実なんだよ。それでその世界ではな、お前たちの活躍が、艦隊これくしょんってゲームになってるんだ」
初月「ふざけた世界だな。曲がりなりにも僕らは命をかけて戦ってるんだぞ」
田中「それでな、俺はそのゲームで一番好きなのが、初月、お前だったんだよ」
初月「なっ///」
田中「死ぬ直前にもお前の事見ててさ。だからさ、死ぬときにお前の事が見えてさ。死にたくない、助けてくれって思ったんだ」
初月「…………」
田中「そしたらこうなってたんだよ。まあ、当時は忘れてたんだけどさ」
初月「……きっと、お前の好きな初月が助けてくれたんだろうな……」
田中「かもな」
初月「…………」
田中「でもよ。俺が来て、そのせいで俺の好きな初月が変わっちまうのはさ。俺の本意じゃねえんだよ」
初月「おい、まさか……」
田中「こうすればさ、いつもの初月に戻れるだろっ」ブチィ
初月「ぐっ……何……を……?田中……田中?」
田中「……手錠ってのは、結構簡単な造りになってて、針金とちょっとした知識があれば外せるようになってる」
初月「田中……お前……血まみれじゃないか……ああぁぁぁ……」
田中「聞け!幸いここは倉庫だから針金位はあるだろ。いや、さっきの書類をまとめてたクリップがあったはずだ」
初月「田中、田中……田中が死んじゃう……」オロオロ
田中「しっかりしろ!」
初月「でも……」ぐしゅ
田中「俺の知ってる初月は、いつでも冷静でカッコよくて頼りがいがあって……でも傷つきやすい女の子だ」
田中「最後の所はこうならないと分からなかったけどな」
田中「……お前は、俺が惚れるぐらいカッコいい艦娘じゃなかったのかよ!」
田中「頼む、最期の頼みだ。俺に本当の、いつものお前を見せてくれよ……」
初月「田中……」
初月「……分かった」ぐしぐし
初月「針金かクリップだな?待ってろ!」ズリズリ
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