5: ◆NOC.S1z/i2[saga]
2018/07/15(日) 22:59:37.80 ID:bW+2ZzxC0
誰も知らない、何も知らない世界に着の身着のままで流された私が身につけていたのは、アイドルとしての技量だけ。
言葉は通じなくもないけれど、私には非常に訛りが強い言葉と感じる。向こうから見れば、私が凄まじく訛っているように聞こえるのだろう。
そして、一人彷徨うところを隊商に拾われた私は運が良かったのだろう。
何もわからない私はとりあえずの身の安全を確保し、苦労はしたけれど現状を把握することが出来た。
暦は私の知っているものと違っていたが、状況をきく限り、数十年どころのレベルではない昔にいることがわかった。
場所は、恐らくヨーロッパのどこか。その時にわかったのはそれだけだった。
元に戻る方法など私に思いつくわけもなく、私はこの世界で生きていく方法を考えた。
自分で言うのもなんだけど、私はアイドルだ、見た目は決して悪くない。女として生きていくことも不可能ではないだろう。
今思えば、隊商のボスが女としての私に目を付けていた節がないでもないけれど、私は手を付けられる前に踊り子としての技を見せることにした。
私は人々を魅了し、踊り子として立てることを商人に決めさせることができた。
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