184: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/18(水) 23:00:12.95 ID:/cdPx5HI0
「なるはやですかねー。2月末くらいですか」
「とりあえず社長に言っとくが、それなら別に構わんだろうと思うよ。プロジェクトの途切れめだしな。まぁ俺個人としては心底残念だよ」
淡々と言う上司に「はぁまぁそうですね」と返し、俺は会社を出た。
帰りの電車の中では心がうきうきしてたまらなかった。
とはいえ、自宅の最寄り駅に着いて、アンチョビへ報告することを思うと、段々と気が重くなってくる。
転職活動も何もしてないのに、俺は果たして大丈夫なのだろうかという不安にも襲われる。
鬱々とした気分を抱きながら、しかし早く言っておかなければとアンチョビの顔を目にして、俺は口を開く。
「アンチョビさん。上司に仕事やめるって言っちゃった」
「おーっ! 良かったじゃないか! よおし、退職祝いだ!」
天使かよー。
俺はアンチョビの用意してくれた夕飯を肴に、昨日の残りの赤ワインをがぶがぶと飲み干した。
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