14: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/07/01(日) 03:43:23.96 ID:kdkVKxIA0
○
プロデューサーは先ほどのスーツ姿とは打って変わって、Tシャツに短パンとラフな姿だった。
「どうしたの? わざわざ部屋まで来て」
私が尋ねると、プロデューサーはにっこりと笑う。
そして、後ろ手に隠していたらしいものを、掲げてみせた。
「じゃん。これなんだ」
「……花火?」
「そう、花火。やっぱ夏だし」
「今から?」
「だって明日には帰るし」
「お風呂、沸かしちゃったんだけど」
「でも花火、やるでしょ?」
返答はわかってる、と言わんばかりのどや顔だ。
でも、やらないという選択肢はもう私の頭にはないのもまた事実で。
「まぁ、うん。やるけど」
こう返事する他なかった。
「ほらー」
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