15: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/29(金) 19:59:05.05 ID:XuoQ6Ng60
それでも、彼とお付き合いを始めてからの毎日はいつも新鮮で後悔なんてする暇も無いし、
何より今の私ときたら、夢から目覚めた次の瞬間、
世界で一番大切な人と「おはよう」と「愛してる」のコトノハを交わし合えるのがとても嬉しく。
……そういう事ができるように、彼が必死に守ってくれたから。
「そろそろ起きてくださいね。今朝も随分気持ちが良いですよ」
カーテンを開けて、真新しい朝日を体に浴びながら、私は最愛の人に声をかけた。
すると寝ぼけながら伸ばされた両手に捕らえられ、
そのままころころベッドの上。
まるで枕みたいに抱かれながら、
間近で見つめる彼の寝顔はあの日からちっとも変わらずに。
だからこうして新しい朝を迎える度に、新しい幸せが私の中身を塗り替える。
例え幸せな想い出の一つ二つを忘れたって、
そうして空いたスペースに詰め込む新たな二人の想い出が朝日と一緒にやって来る。
きっと、そんな風に考えられる間は一年中――。
「……今日も琴葉はご機嫌だな」
そう言って目を擦る彼の腕枕に頭を乗せ、
私は飛び切りの笑顔で答えるのだ。
「だって私、毎日が幸せなんだもん♪」
19Res/12.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20