【ミリマスSS】周防桃子「ひとつ咲き続ける花」
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11: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2018/06/26(火) 00:38:21.23 ID:M3r0bmxb0
桃子「あのね、変なこと聞くかもしれないんだけど、たくさんあげて、それでも相手に届かなくても、愛は続くのかな?」
そう聞くと、風花さんはとっても優しい顔になった。それは桃子が見たことない風花さんの顔。
風花「私もあまり経験豊富ってわけじゃないから、きちんと答えられないかもなんだけどね、続くっていうその前に、相手にきちんと届くって思ってる」
桃子「気持ちは絶対に相手に届くってこと?そんなこと、ゲンジツテキじゃないって思うんだけど」
桃子がそう返すと、風花さんはやっぱり優しい顔のままで答える。
風花「そうだね、私がそう信じたいだけなのかも。でもね、『届く』って、きちんと受け取ってくれるってこととは違うかなって思うの」
風花「私があげたもので、その人の何か一つでも良いことに変われば嬉しいなって。そう思える人がいることは、とっても幸せなんだって思うの」
風花「そういうあったかい気持ちが愛なんだって、私は思ってる」
そう言うと、風花さんの表情は恥ずかしさをごまかすようなちょっと困り眉の笑顔に変わった。
うん、なんか桃子もちょっとムズムズしてきた気がする。こういう誰かの心の中を教えてもらうってこと、経験したことがなかったから。
風花「私からはこれでおしまいかな、今度の曲絶対いい歌にしようね」
そう言って風花さんが桃子の両手をにぎる。はげますように、優しくつつみこむように。
桃子「うん」
風花さんの気持ちに答えるように、桃子はぎゅっと両手を握り返した。
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