『多田李衣菜 〜シンデレラ・ザ・ストラマーの軌跡〜』
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1: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:11:11.44 ID:/aPaGQYN0
・実際の企業・団体には一切関係ありません
・このSSは完全なフィクションです。

SSWiki : ss.vip2ch.com



2: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:12:45.96 ID:/aPaGQYN0
 2011年、東京。業界最大手の芸能プロダクションで、体重41000gのアイドルが産声を上げました。

『“ロックなアイドルになりたい”、なんてほざく小娘は吐いて捨てるほどいたよ。
 大概そういうやつはギターがちょろっと弾けて、“歌には自信があります!”とか言うんだが、だったらレコード会社と契約しろって話だよな。
 
以下略 AAS



3: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:13:19.52 ID:/aPaGQYN0
 当時の日本の音楽シーンは、“キャッチー”と形容される、無害で甘ったるい音楽が主流を占めていました。音楽番組の出演アーティストの8割はアイドルグルーで、ヒットチャートの上位も同様でした。
 
 ロック業界も長い停滞期に入っており、“日本のロックは死んだ”、“そもそも生まれてすらいない”などの批判に晒されていました。

『ポッドキャストで音楽チャンネルを聴いてたんだけど、MCが“次の曲です”って言っても、おんなじやおんなじや思て。
以下略 AAS



4: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:13:52.63 ID:/aPaGQYN0
 多田李衣菜は、はじめ平均的なアイドルとしてソロデビューしました。ファースト・シングル『Twilight Sky』は賛否両論でしたが、セールス的には一定の成果を上げました。

『当時は“ファッキンポップソング”ってこき下ろす人もいたし、ファンの間でも意見は別れているけど、わたしは一番好きな曲よ。
 
 ちょうど就職活動の時だったから、“I love you because you are you”なんて言われて、イチコロだったわ。どんな時でも自分らしくいるって、そういう精神もロックとして成立するんじゃないのかしら?』
以下略 AAS



5: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:14:26.06 ID:/aPaGQYN0
『プロダクションの庭でギター弾いてたら、だりー(多田李衣菜の愛称)がみくと一緒に歩いてきてさ。アタシの演奏を褒めてくれたんだよ。

 で、お前はどうなんだって感じでギターを持たせたんだけど……』

 一部のファンの間では、多田李衣菜は2歳からギターを始め、5歳の頃にはArctic Monkeysの「Brainstorm」Creamの「Crossroads」などを弾いていたと信じられていますが、事実ではありません。
以下略 AAS



6: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:15:10.91 ID:/aPaGQYN0
 多田李衣菜がギターを手に舞台に上がるのはもうしばらく後のことですが、本格的なロック・シーンへの参入は、おそらく彼女自身の予想よりも早くにやってきました。

 前川みくのとのユニット、*(アスタリスク)の結成です。

『日本の、文化祭の延長でミュージシャンやってるやつとか、ポップミュージックなんか糞食らえって思ってたんだけどさ。
以下略 AAS



7: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/06/24(日) 19:16:03.19 ID:/aPaGQYN0
 このパフォーマンス以降、✳︎は『日本の労働者階級のメタファー』と称されるようになり、一躍スターへの道を駆け上がることになりました。

『いろんなひとが応援してくれたけど、いろんなひとから叩かれたりもしたにゃ。

“OωOver !!には聞いたひとを左翼化させるサブリミナルが巧妙に隠されている”とか、“夕映えプレゼントは日本の核兵器保有を訴える凱歌”とか、もう滅茶苦茶』
以下略 AAS



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