キョン「Detroit: Become Human?」長門「……一緒にプレイして欲しい」
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11:名無しNIPPER[sage]
2018/06/23(土) 21:29:34.68 ID:J6h1DmE80
キョン「そういえば、長門」

長門「……何?」

キョン「お前はもう夕飯を食べたのか?」

かれこれ1時間は経っただろうか。
黙々とプレイしてしまった。
元々、長門も俺もそれほどおしゃべりなタチではないので、つい無言の時が流れてしまう。
もっとも、それが気まずいわけではなく、ある種の安心感を含んだ心地よいひとときである。

普段からやかましいハルヒの巻き起こす喧騒からひと息つきたい時などは、こうして長門宅でゲームに興じるのも悪くないと思えた。

とはいえ、夢中になり過ぎるのは良くない。
すっかり俺の膝の間が気に入った様子の長門を後ろから抱くことに違和感を覚えなくなり、ともすれば新しく出来た妹感覚での抱っことも呼べる程度には馴染んできたが、相手は長門だ。
決して2人目の妹ではないと肝に銘じておいて。
俺は家主の腹事情について、尋ねてみた。

当初の口ぶりでは、まだ食べてないとみたが。

長門「……忘れてた」

そんな、長門らしからぬウッカリを披露。
まあ、たしかに没入感が凄まじいゲームだ。
まるで自分がアンドロイドになった感覚。
もともと似たような存在の長門にとっては、一般人の俺よりも強い親近感を覚えたのかもな。

とはいえ、プレイしてるのは俺なのだが。

夕飯の後はプレイヤーを交代するか。
このままひとりでサクサク進めるのは勿体無いし、むしろそろそろお暇するべきかも知れん。

あまり長居すると、間違いが起きかねない。
もちろん、長門に限ってそのようなイベントが発生する可能性は天文学並みに低い確率であることは間違いないだろうが、それでもゼロではないだろう。つまり、万が一ってこともある。

出来ればその万が一に賭けたい気もする。
しかしながら、そう思うこと自体が不誠実で不潔で不健全であると感じてしまうので、やはり男子高校生という生き物はどこか潔癖なのだろう。そして俺は、草食系男子の元祖である。

そんな、勝手に元祖を名乗って必死に下心と抗っている俺を尻目に、長門はキッチンに向かい、そしてすぐに戻って来た。その間、30秒。

どこに戻って来たかって?
そんなことは宇宙開闢から決まっている。
まるで自然の摂理の如く、俺の膝の間だ。


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