11:名無しNIPPER[sage]
2018/06/22(金) 03:22:57.15 ID:bzibNIIG0
状況を……整理してみよう。
床に倒れていた森 妃姫子は何処へ行ったのか。
恐らく、血痕から察するに個室に逃げ込んだのだろう。
では、友達の片割れは何処へ行ったのか。
入口には私が立っているから廊下に出たわけではない。
トイレの窓はあくまで換気用の物だから人が外に出れるようには出来ていない。
そして私が見える範囲には見当たらない。
なら、答えは一つだ。
彼女と友達の片割れは、一緒に個室の中に居るのだ。
居る、はずだ。
それ以外には考えられない。
論理的な思考と同時に別の考えが頭をよぎる。
は?二人が個室の中にいる?
なんで?
あの一瞬で、どうやって?
ありえないでしょう?
「ね、ねえ」
混乱から思考を統一できない私に、残った友達が話しかけてきた。
「な、なんか聞こえない?」
「何かって、なにがよ?」
「わかんないよ、けど、けど個室の中から、何か……」
反射的に耳を澄ます。
確かに、確かに何か音が聞こえてくる。
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