魔女(やったー!イケメン従者ゲット〜!)男「…」
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34:名無しNIPPER
2019/04/17(水) 18:34:37.76 ID:uhF8b9TPO
『……なんたる存在か。この巨体を、存在意義を、死から目覚めさせたというのか』

魔女「ま、その反応は心外よ。知ろうとしないから不気味なのよ、見聞きしないから恐怖を抱くの。わかる?」つんつん

『わからぬ。そなたの言葉は私には──我には重すぎる』

魔女「くすくす。いい加減調子が戻ってきたみたいね、ずっとナイーブでいられてもコチラが困るだけだもの」

『──で、我になにを欲する? 魔女の欠片よ、この身は既に我のものでなし、勝ち取ったそなたのモノだ』

魔女「ずいぶんとわかりやすくて助かるわ、覇王竜リベラ」

『負けは、負けだ。情けもかけられ、言葉も出ぬ』

魔女「そう。でも、もういいの」フリフリ

『…は?』

魔女「もらうものは貰ったの、既にね。だからアナタの献身的な行為はすべて却下するわ、好きに生きなさい」

魔女「リベラ峡谷に挑むS級ハンターを返り討ちにするのもヨシ、悪道堕ちした精霊を狩りにでかけてもヨシ」

魔女「あとはそうね、これなんてどう? 近頃、ニンゲンたちが意義を衰退させてるから、帝国に王国に教国へいっちょ脅しに───」

『なにを、』ボーゼン

魔女「うん?」

『なにを、奪ったのだ? 我から、そなた『破滅の理』である者が、そうやすやすと手放すなどあり得、ない』

魔女「少し魔女に対し悪印象持ち過ぎじゃない? あ、そういえば以前、竜族に関わったのってストロングだったかしら?」

『百五十年前、赤き髪に、獣のような牙を生やした魔女の欠片に、同胞たちを半数も…』

魔女(あのバカ…ちゃんと予め、頭を潰せば終わりだから無駄に暴れるなって言ったのに…)

魔女「その過去は忘れなさい。アナタだってその出来事あってこそ、今の存在意義があるのでしょう」

『………』

魔女「もともと私はこの渓谷に映える薬草、そしてアナタの鱗が欲しかっただけ」

『…そう、か』

魔女「こっちも話が通じるかわからなかったし、そもそも、アナタだって私達にいい印象もってないでしょう?」


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