2: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:36:33.93 ID:7ZeMEN950
「ステイ、ジュニオール!」
箱崎家の広い浴室に指示を出す星梨花の声が響く。
シャワーノズルから噴き出るお湯がタイルをうち、室内にもうもうと湯気を立ち込める中、
ジュニオールはその場にお尻を置いたいわゆるお座りの格好のまま動きを止めた。
桜色の両膝で体を支えるようにして屈みこんだ星梨花は、
シャワーの水温を確認しながら、自分を見上げる瞳に偉いねと応えるように微笑み返す。
ジュニオールは生まれてこのかたボーダーコリー。
その黒と白に分けられる全身の体毛は、星梨花が行う日頃のブラッシングによって
いつでもほわほわとした触り心地を保っていた。
トレードマークである真っ赤なスカーフを首に巻き、
颯爽と庭を走れば風になびいて揺れる毛並みは見事な物。
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