2:名無しNIPPER[saga]
2018/06/17(日) 00:53:10.23 ID:39aGjFQ00
悪魔が人を食べて生きているというのは、いうなれば世間の常識だった。
世界の仕組みがいつからそうなったのかということまでは詳しくは知らない。
この世に生を授かったときから私は何も疑うことなく人を食べてきて、
そして人もまた私という存在に食べられてきた。
弱肉強食という言葉を、荒廃した民家から手に入れた書物ではじめて知ることが出来た。
要するに、我々は人間の上に立つことで、絶対的な位置にいた彼らを支配下に引きずり下ろしたのだ。
そして幾何の時間を経て、人は“労働用”と“食用”に分けられた。
一般に後者に選ばれやすいのは、肉付きの良い人間という極めて単純な違いだけだった。
15Res/8.22 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20